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銭湯生活

ぼくはこう言ってはなんだが、普通の人間だ。
特技も何もない、本当に普通の人間。
「佐川! はやく準備しなさいよ!」
「あ、うん」
そんな僕の目の前に一人の女性が現れる。
彼女の名は絵美。僕の幼なじみだ。
強気な性格で昔から僕は尻に敷かれている。
「佐川さん、せんとーに持って行くものって他にありますか?」
その後ろから愛くるしい声で外人の女性が出てくる。
彼女の名はミルフィ。突如ぼくの家に居候するはめになってしまった外国人だ。
「わたし、せんとーってはじめてなので、楽しみです!」
胸を躍らせているミルフィ。
今日は彼女が銭湯に行ってみたいということで、絵美の提案から行ってみることにしたのだ。
「すみません、遅くなってしまって!」
さらにその後ろから一人の女性がやってくる。
彼女の名はまゆみさん。クラスメイトの学級委員長で、前々からお世話になっている。
ミルフィ以外の女性が絵美だけということもあって、ぼくが呼んだのだ。
「いいのよ、佐川も今準備終わったところだから」
「すみません…」
ペコペコと頭をさげるまゆみさん。
何かあるたびにすぐ頭を下げるのは彼女の癖だ。
「はやくせんとー行ってみましょうよ!」
「よーし、ほら佐川、はやく荷物持ってあげなさい!」
「え!? な、なんでぼくが…」
「今日はミルフィが主役なのよ。ほら、さっさと持った持った」
「うぅ…」
「あ、あの、でしたら私が…」
「いいのいいの」
そう言ってさっさと歩く絵美。
その後を必死に追いかけるが、どうも追いつけない。
「ま、待ってよぉ~」
情けない声が出る。
「おや? 君、大丈夫かい?」
すると目の前にツリ目の男が現れた。
いつの間に…。
「手伝ってあげようか?」
「い、いえ。結構です…慣れて、ますから…」
「じゃあ健気に頑張る君に一つ助言を…」
「?」
「下は大火事、上は洪水。な~んだ?」
「はぁ?」
子供の頃よく聞いたようなクイズが出される。
「“今”を生きたければ、そこに行かない事だね♪」
それだけ言い残すと、ツリ目男はぼくが答える前に去った。
「いったい何だったんだろ…って、急がなきゃ!」
女性三人の後を追いながら、ぼくらは銭湯を目指した。

俺は超能力が使える。
 とはいっても、出来るのはテレキネシスやテレポートなんかじゃない。
 出来ること、それは催眠と変身。
さて、今日もこの力を使って遊ぶか。
 
 ある銭湯にやってきた。
 田舎ではあるがそれなりに人は入っている。
 近くに某女学校があるので、若い女性客も意外と多い。
 周りに自分を女性だと誤認させて、中へ入る。
 
 「あら、いらっしゃい」
 俺を見かけた番台の女性客が挨拶してくる。
 「どうもこんにちは」
 返事をして堂々と女子風呂に入るが、全く気にした様子はない。催眠は聞いているようだ。
 「ほら、さっと歩きなさい!」
 「ま、待ってよぉ~」
 別の客が入ってきた。弱々しそうな少年に女の子3人。いずれもかなりの美少女だった。
 「佐川君。今日は誘ってくれてありがとう」
 「いいよぜんぜん」
 同じ学校なのか、仲良さげに会話している。
 「ほら、いつまで話してんの! 男はさっさと男湯に行く!」
 「う、うん」
 「佐川さん、あとでお話しましょう!」
 尻に敷かれながら少年は男湯へ行く。
 『あ、しまった…。バスタオル忘れちゃったな…』
 わざとらしくそう言うと、女性客のまゆみと言う人が駆け寄ってくる。
 「よろしければ、お貸ししましょうか?」
 『本当かい? 助かるよ』
 そう言って、俺は彼女のおでこに指を当てる。
 「え?」
 『バスタオルになぁ~れ』
 
ボン

と煙が湧き、女の子の姿が消える。
霧が晴れると床に一枚のバスタオルがあった。
sen1.jpg

彼女の面影を残したバスタオル。触って見るとスベスベしてて、非常に宜しい。
でもこの柄じゃへんかな。後で真っ白にしておこう。
「さあミルフィ行きましょうか」
「はい」
友達の一人が消えたと言うのに気にする様子はない。
俺はタオルを持って浴場へ向かった。

「うわぁ、気持いです!」
「それはよかったわ」
友達がタオルになったというのに、2人で仲良く話す女たち。
「あ、そうだ! ねぇ佐川! 悪いけどシャンプー貸してくれない!?」
「あ、ごめん…ぼくも忘れちゃって…」
「ホント使えないわね」
「うわぁ、男湯と繋がってるんですね!」
男湯と会話する女たち。
いくら客が少ないとは言っても、迷惑行為だな。
ここは俺が厳しく指導しておかないと。
『君たち』
「はい?」
『シャンプーとか忘れちゃったんだね?』
「え、ええ」
『じゃあ…君らが代わりになるといい』
「「え?」」

と呆けた顔をした瞬間。

ポン×2

煙が上がり、2人の姿が消える。
しばらくして、湯船に2つの固形物が浮かんでくる。

sen2.jpg

少しエロティックな固形のシャンプーとリンスの完成だ。
これで洗えばすっきりするだろう。
俺は溶けないうちに、2つを取り出し、男湯に放り込む。

「痛っ…て、あ、ラッキー。シャンプーだ」
さっきの弱々しそうな少年がそれに気付く。

ゴシゴシ…

「あ~極楽極楽…ああ、今度は一人じゃなくて、友達と来たいな…」

少年の満足げな声を聞き、俺は出来たての真っ白なバスタオルを手にとって身体を吹き始めた。

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