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缶ジュース

過去作の再掲載です。
液体化です。
短いです。


喉が渇いた。
彼女はそう感じる
部活帰りでなおかつ夏なのだから当たり前だ。
しかもウチはまだ中学生。
高校のようにマネージャーとかが、水を用意してくれる訳でもない。
水分は基本的には、自分の家から持って来なくてはならない。
夏なのだから当然水筒一本で足りるわけがない。
だがら、練習終了後は水筒空っぽなのに喉はカラカラ。
皆急いで家に帰り、水分を補給する。
ウチの家は他のみんなと比べ少し遠い位置にあるので、帰りは地獄。
もう飲みかけのジュースでもいいから欲しい…。
そんな事を考えていた。
「……」
道路の真ん中。
目の前に一本の缶ジュースを発見。
しかも未開封。
なんだ、これは?
神様からウチへのプレゼェント?
だとしたら有り難い。
だが、そんな非現実的なこと猫が空から降って来るくらいありえない。
「ニャ―――!!」
ドスッ
「大変だ――。野良猫が木の上から落ちたぞー!!」
・・・・・・・・
もしや本当に神様からのプレゼェント?
その缶に近づいてみる。
一見ただの缶ジュースにしか見えない。
他と違う所と言えば、ラベルがない。
緑一色のラベルのみで原材料や商品名さえ書いてない。
見るからに怪しい。
とりあえず触れてみよう。
そう考え、それを手に取る。
「…あ、意外と冷たい」
今の季節は夏。
となればオチは当然“ゲッ!何これ?めっちゃ温いじゃん!!”っていうのかと思ってたけど、その予想はいい意味で裏切られた。
これは開けるしかないのだろうか?
だが、こんな得体のしれない物飲んで腹壊したら…。
でもこの状況。
今は泥水でもいいから飲みたい気分。
とりあえず開けてから考えよう。
プシュッ!
力を込めて、開ける。
その時。
缶の中には液体は入っていなかった。
その代り、中からドライアイスのような冷たく白い気体が勢いよく飛び出す。
「え?何これ?…冷たっ!」
勢いあまって缶を手放す。だが、それの勢いは止まらない。
しかもその白い煙は彼女の体を狙っているかのように、纏わりついてくる。
それを避けようと、手を振り回すがあまり効果は感じない。
すると彼女の全身から汗のように水分が体に付着している。…いや、見た感じ汗のように噴き出しているといった方が適当かもしれない。
しかも、それは汗のように透明ではなく桃色の薄い有彩色である。
(…あぁ、なんか頭がボーッとしてくる……)
彼女の持っていたエナメルが地面に落ちる。
その液体は不気味なほどに彼女の体かから湧き出てくる。彼女の衣類もそれでビショビショ。
白い煙の濃度が濃くなり、彼女の姿が確認できなくなってくる。
最中、地面に倒れる音が聞こえた気もする。
缶から出てくる煙も次第になくなってくる。それに伴い、包んでいた煙も薄くなってくる。
次第に晴れ、辺りは何事もなかったかのような状態にまで戻って来る。
ただ、さっきまでそこにいた彼女の姿はない。
地面を見てみる。
薄い桃色の液体で出来た大きな水たまりがそこにあった。当然さっきまでそんなものはなかった。
その水たまりには彼女の来ていた制服や所持していたエナメルもずぶ濡れ状態で置かれている。衣類などは浮いていたりもする。
すると今度は缶の方から動き出す。
携帯のバイブのように震え出す。それに伴い、その液体も掃除機か何かに引っ張られるように動きだす。
缶の口が液体に向け倒れ、液体は引っ張られるようにその口へ入って行く。
それは静かだが、意外と早く、あっという間に缶は液体で満たされる。
液体の量は、思ったより少なかったのか缶に綺麗に入りきった。
そして、缶は自ら起き上がり勝手に蓋が閉まる。
すると次第に缶のラベルに文字入りのデザインが浮かび上がってくる。
“すっきり女の子味!!”

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